今回は県境マニア必見のテーマ。
なんと福岡県の中に熊本県があるんですね。
しかも3ヶ所も。
より詳しく言うと、福岡県大牟田市の中に熊本県荒尾市が3ヶ所あります。
俗に言う飛び地です。
今回は下記項目を中心に福岡の中の熊本をお伝えします。
- 飛び地の場所
- 現場写真
- 福岡の中に熊本がある理由
- 飛び地の住民の税金・選挙権etcは?
結構、詳しく記載しています。
気になっていた方は参考にしてください。
Contents
福岡県の中にある熊本県
福岡県の中に熊本県は3ヶ所もあります。
気になる場所は下記の通り↓
画面中央部の赤線が福岡県と熊本県の県境。
福岡の中にある熊本は❶〜❸部分。
今回、実際に❶と❷へ行ってきました。
それでは、次に写真を使って現場の雰囲気をお伝えしていきます。
福岡の中にある熊本【現場写真❶】
福岡にある熊本❶を地図で見るとこんな感じです↓
赤丸がある点線部分が熊本県荒尾市にあります。
この周辺は福岡県の住所でいうと大牟田市船津町。
BOOKOFF大牟田船津店(上記地図参照)から撮影したものです。
画面中央にある建物は熊本県なのですが、周りにある建物は全て福岡県となります(撮影している場所も福岡県)。
※追記(2024年2月)
BOOKOFF大牟田船津店は移転した為、現在この場所にはありません。
この周辺に行くには牛めしの松屋大牟田店を目印にしたら分かりやすいと思います。
境界線が少し分かりにくいかもしれませんが、画面中央部分が熊本県、画面手前&奥が福岡県となります。
この地区には家の敷地内で福岡と熊本に分かれているパターンもあります。
福岡の中にある熊本【現場写真❷】
次は福岡にある熊本❷について。
福岡にある熊本❷は地図の赤丸部分↑
上空写真がこちら↑
福岡にある熊本❶がオール住宅街だったのに対し、❷には水田も見られます。
家も数軒あります。
道と川を基準に綺麗に福岡と熊本に分かれています。
なぜ福岡の中に熊本があるのか?
ここである疑問が湧いてくるはずです。
それはなぜ福岡の中に熊本があるのか?ということ。
その理由は過去の歴史にあります。
現在の福岡県大牟田市はかつて三池藩という地でした。
三池藩は水田の水不足にかなり苦労していたようです。
そこに助け舟を出したのが肥後藩。
肥後藩とは現在の熊本県のこと。
なんと肥後藩は自分たちの領地を流れる川から、水不足だった三池藩へ水路を引いて水が行き届くようにしてくれたのです。
その見返りとして、三池藩は肥後藩に水路分の土地3ヶ所を提供したのです。
それが福岡県、熊本県となった今でも飛び地として残っているというわけです。
飛び地の税金・学校・選挙は?
次に気になるのが飛び地の生活事情。
福岡県大牟田市に囲まれているとは言っても、住所は熊本県荒尾市。
飛び地に住む人たちの税金などはどうなっているのでしょうか?
詳細は下記の通り↓
項目 | 大牟田or荒尾 |
小中学校 | 荒尾市 (希望すれば大牟田市も可能) |
選挙 | 荒尾市 |
税金 | 荒尾市 |
郵便 | 荒尾郵便局 |
車 | 熊本ナンバー |
水道 | 大牟田市 |
し尿・ゴミ | 大牟田市 |
消防(119番) | 大牟田消防本部 |
警察(110番) | 福岡県警→熊本県警→荒尾署が出動 |
なんだか色々と複雑ですね。
特に110番をする際は複雑です。
学校に関しては基本的には荒尾になるようですが、希望すれば大牟田も選べるようです。
福岡の中の熊本【まとめ】
以上、福岡の中にある熊本についてでした。
実際に現地に行ってみると、地図を見てもわからないくらい、福岡と熊本に違いはありませんでした。
しかし、住所上では明確に福岡県、熊本県と分かれているのだから不思議ですね。
飛び地が誕生した理由が藩の時代に由来というのも驚きでした。
このように昔の人が決めたものが現在も残っているというのは面白いですね。
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