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福ビル探訪記|19年3月に閉館|館内の写真多数

2019年3月末で閉館となる福ビル。

福ビルがオープンしたのは1961年のこと。それから約60年もの間、天神のど真ん中で福岡の移り変わりを見てきた。

閉館後は解体されることが既に決まっている。跡地には天神一の高さとなる複合ビルが建つ予定だ。

そんな福ビルへ閉館前に行ってきた。写真を多数撮ってきたので館内の様子をお伝えしたい。

B1F

まずはB1Fから。

福ビルは天神地下街とも繋がっており、そこから来る人がまず通る場所が上記写真の広場だった。

B1Fには飲食店が数多く入居。昼時になると近場で働く人などで賑わった。

改めて広場の写真を見ると、クラシックで良い雰囲気だ。今の時代には出せない渋さが残っている。

天神地下街と繋がる通路は二箇所あった。写真は天神駅に近い方の連絡通路。この通路は、なぜか階段を上って下りるというピラミッド型の構造になっていた。

広場にあるエスカレーターの階段と言い、今考えるとスーツケースの人などには優しくない造りだったようだ。

福ビルのB1Fは隣接する天神コアと繋がっていた。天神コアは20年3月末に閉館する予定。天神コアは福ビルと共に天神を代表するビルだった。一つの時代の終焉を感じる。

福岡で有名なお好み焼き屋さん・ふきや。お昼時になると、毎回外には行列が出来ていた。

1F

1Fには文具店、化粧品店、パン屋さんなどがあった。この階は他の階に比べて天井が高いのが特徴的だった。

1Fの出入り口は、渡辺通り沿い、明治通り沿い、中洲方面の3箇所にあった。写真は渡辺通り沿いの出入り口。どの通りも人通りが多く、1Fには常にたくさんの人が行き来していた。

明治通り沿いの出入り口の様子。手前にはフロアガイド。その横には9Fホールで行われる催し物の情報がデジタルで表示されていた。

2F

2FにあるTSUTAYAの雰囲気。この階にはたくさんの本、そしてカフェがあった。

福ビル閉館に伴い、このTSUTAYAは2月末で閉店。その後、イオンショッパーズ福岡へ移転するようだ。2011年にオープンしたばかりで、内装にもこだわっていたので少し勿体ない気もする。


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3F

3FもTSUTAYAだった。この階はDVD・CDのレンタル&販売。2F同様、3Fも1フロア丸ごとだったので奥行きがあり広かった。

3FのDVDレンタルコーナー付近にある柱。イベントで来た著名人たちのサインがたくさん。福ビルは閉館後、解体されることになる。この柱はどうなるのだろうか?

3FもB1Fと同じく隣接する天神コアに繋がっていた。この連絡通路の存在を知らない人は意外と多い。

階段

福ビルには階段があるのだが、ずっと疑問に思っていたことがある。それは階段の数。なんと福ビル内に階段が3つもあるのだ。しかもその全てが近い場所にある。

図で見るとこんな感じだ。青丸部分が階段の場所。

実際の雰囲気はこんな感じ。

あまりにも近すぎないだろうか? 階段の近くにはエレベーターがあり、店内にはエスカレーターもある。しかも、階段を利用している人をあまり見たことがない。

だが、この階段、よく見ると実に味があるのだ。

これが一番端にある階段①の様子。昭和の雰囲気が色濃く残っている。

これが真ん中にある階段②の様子。手すりが木なのが印象的。

ご覧の通り、階段はそれぞれ違う構造になっている。同じビル内にあるとは思えない程、雰囲気が違う。しかも全ての階段がクラシックで渋い。

なぜこんなに階段が近くにあり、しかも構造が違うのか分からない。

おそらくは消防法・建築基準法が変更になり、その基準を満たすために後で増設されたのかもしれない(完全なる推測だが……)。

わずか数十メートルの間に3つもある階段。今一度、閉館前に見ておいた方が良いかもしれない。

エレベーター

こちらは1Fにあるエレベーターの様子。福ビル内にエレベーターは6機あった。古いが、逆にそれが味があり良い雰囲気を出していた。

廊下

2・3FにあるTSUTAYA横の廊下。写真は端から端を撮ったもの。こうやって見ると学校の廊下みたいに長い。

外観

明治通り沿いから見た福ビル。こうしてみると、やはり古さは感じる。福ビルが完成したのは1961年。およそ60年近くも前のことだ。その間、ずっと天神のど真ん中にあった。

明治通りと渡辺通りが交差する場所の様子。福ビルの角の部分には温度計が設置してあった。歩きながら、車の中から多くの人が何度となくこの温度計を見たはずだ。

おそらくはここ数十年、福岡市内で最も多く見られた温度計だろう。

未来

福ビルの跡地には地上19F・地下4Fの新しいビルが建つ予定。ビル内には商業施設やオフィス、ホテルが入居する。建物の高さは96メートルと天神で最も高いビルになる。

オープンは2024年の春。

地下2F~地上4Fは商業ゾーン、5・6Fはホテルのロビーや会議場、8~17Fはオフィス、18・19Fはホテルの客室(50室)になる予定。

新ビルの面積は広く、現在の福ビル、天神コア、ビブレを併せた場所に建つ予定。

福ビルは2019年3月末に閉館。天神コアは2020年3月末に閉館。ビブレに関しては現在、地権者と協議中。

西日本ビル

福ビルの2Fから西日本ビル跡地を見た様子。西日本ビルは2017年6月に閉館となり、現在は天神ビジネスセンター(仮称)が建設中だ。完成は2020年で地上19階、高さ約90mの複合オフィスビルが建つ予定。

この周辺は天神のど真ん中。5年後、天神の様子は大きく変わっていることだろう。