今回は福岡と東京の銭湯の違いをお伝えします。
僕は今まで福岡で10軒、東京で20軒以上の銭湯を回ってきました。
その中で、同じ銭湯なのに、こんなにも違うのかという点がいくつかありました。
それは、特に建物・構造の面で顕著でした。
今回は下記の3点を中心に、福岡と東京の銭湯の違いをお伝えしていきます。
- 建物
- 入り口
- 間取り
建物
福岡と東京の銭湯でまず気になったのが外観です。
両者の外観はかなり違います。
写真を使って解説していきます。
こちらは東京の銭湯↑
東京の銭湯の場合、ご覧のように豪華な造りが多いです。
瓦屋根があり、ちょっとした屋敷のような造りです。
まさに多くの人がイメージする”The 銭湯”といった感じ。
完全に周りの建物と同化しているパターンが多く、「ゆ」のマークがなければ、初見の人はすぐにそこが銭湯だと気づかないレベル。
福岡の銭湯にしては珍しく、壁に色付き。
しかし、「ゆ」マークや看板がなければ、完全に周りの建物と同化していることでしょう。
こちらは、「キングオブ銭湯」と呼ばれる北千住にある大黒湯↑
やはり、このようにして福岡と東京の銭湯の外観を見比べると、東京の銭湯の方に威厳があるように思えます。
個人的には、外観に関しては東京の銭湯の方が好きです。
入り口
福岡の銭湯に初めて行った時に一番衝撃を受けたのは、その構造。
なんと、外の入り口の時点で男湯・女湯に分かれているんです。
ご覧のように、外の入り口の時点で男湯・女湯で分かれています。
今まで東京で20軒以上の銭湯に行ったのですが、このような構造のところは一つもありませんでした。
東京の銭湯は、中に入って受付でお金を払って、そこから男湯・女湯に分かれています。
受付の前に、休憩所が設けられている銭湯もあります。
それだけに初めて福岡の銭湯に行った時は衝撃でした。
なぜならば、入ってすぐの場所が脱衣所で、いきなり裸姿の人が見えるからです。
因みに、福岡の銭湯の万台は、入ってすぐの場所にあり、男女湯の真ん中にあることが多いです。
つまり、万台からは男女湯の脱衣所が丸見えということなんです。
よく昔の映画で出てくるあの構造です。
最近の東京では見られなくなったあの風景が福岡では残っているということになります。
余談ですが、万台にいる人はおばあさんであることが多いです。
今のご時世、このような構造で男の人だったら大問題になるでしょう。
中には、前述の鶴亀湯、西公園近くにある西公園浴場(上記写真)のように、受付を済ませてから男湯・女湯に分かれているところもあります。
間取り
これは個人的にちょっと気になったことです。
それは、同じ銭湯でも福岡と東京では間取りが違うということです。
詳細は下記の通り↓
東京の銭湯の場合、湯船は入って真正面にあることが多い気がします(あくまでも僕の経験上の話)。
しかし、福岡の場合、上記の図のように湯船が入って横にあるパターンが結構多いんです。
これは東京ではそうないことだったので驚きました。
また、銭湯文化も福岡と東京では違う気がしました。
東京の場合、銭湯に行くと必ずと言っていいほど顔なじみの年配の人同士が世間話などをしていました。
しかし、福岡に関してはあまりそうった光景を目にしないのです。
というか、誰も話してない「静かな空間」であることが多いんです。
東京の銭湯が社交の場であるのに対し、福岡の場合は個人個人が来る場という感じがしました。
上記はあくまでも僕の感想です。
しかし、結構な回数、銭湯に行っていつもそうなので、あながち間違いではないと思います。
銭湯トリビア
最後に銭湯に関するちょっとしたトリビアを。
銭湯といえば、富士山の絵が定番ですね。
なぜ、富士山の絵が壁に描かれているか知っていますか?
そこには、ちゃんと意味があったのです。
富士山の一番上の雪が溶け、河口湖へ流れ、それが銭湯の水に流れてくるように描かれているとのこと。
情報元は忘れたのですが、昔、あるテレビ番組でそう解説されていました。
逆に、いくら綺麗な絵でも紅葉は銭湯ではタブー視されているようです。
理由は、アカだから。
このように富士山の絵には、見た目だけではなく意味合いにもこだわりがあったのです。
因みに、富士山の絵を描ける銭湯絵師は今、日本に二人しかいないようです。
この二人の人が全国の銭湯を回っては、富士山の絵を描いているとのこと。
富士山の壁画には、よく見ると絵師の名前が書いてあります。
気になる方は、今度銭湯に行った時にチェックしてください。
以上、最後の方は少し話が逸れましたが、福岡と東京の銭湯の違いについてでした。
関連情報
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