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博多南駅が出来た理由|300円で乗れる新幹線|住民の要望でできた駅

新幹線 車両基地

前回、「300円で新幹線に乗る方法」と題して博多駅→博多南駅の区間を紹介した。今回は、なぜそのような区間が出来たのかその経緯をお伝えしたい。

住民の要望でできた駅

実は博多南駅という駅は昔、存在しなかった。「博多駅→博多南駅」の区間は、那珂川町にある車両基地へ新幹線を移動させるための回線経路だったのだ。当時は博多駅で乗客を降ろすと誰も乗せない状態で博多南駅まで新幹線は走っていた。

では、なぜ博多南駅が出来たのか? そこには地域住民の強い要望があった。車両基地完成後、それまで田園風景が広がっていた基地周辺にはマンション、家が建ち並び住宅街に。

だが、交通の便は最悪だった。バスやマイカーを使っても福岡都心には1時間はかかった。そこで注目されたのが、新幹線の車両基地だった。どうせ博多駅まで行くなら回送車両に乗せてほしいという地域住民の要望が急増したのだ。

その期待に応える形で出来たのが博多南駅。開業は1990年。それまで片道1時間かかっていたのが、新幹線のおかげで博多駅まで8分で行けるようになったのだ(開業当初は10分)。

今では一日の利用者は1万4,000人にもなる。那珂川町に至っては、1990年の博多南駅開業以来、世帯数は2倍に増加した。まさに那珂川町は新幹線が作った街といっても過言ではないだろう。