皆さんは現在の博多駅が移転後にできたものであることをご存知でしょうか?
しかも駅舎は3代目なのです。
今回は博多駅の歴史について下記の点を中心にお伝えします↓
- 旧博多駅の場所・地図
- 移転した理由
- 歴代の駅舎
旧博多駅周辺には今でも当時の名残があります。
旧博多駅の場所・地図
旧博多駅はどこにあったのでしょうか?
こちらが移転前と移転後の博多駅の場所↑
かなり大雑把な地図になりますますが、赤い枠が昔、博多駅があった場所、赤い線が線路が通っていた場所になります。
以前の博多駅は、現在の博多駅から北西へ400メートルほど離れた所にありました。
今で言うと、地下鉄「祇園駅」周辺になります。
これは当時、ここに博多駅があったという証拠。
その他、昔、線路が通っていた所にはこくてつ通りと言う名称の通りが今でもあります。
博多駅が移転した理由
なぜ、博多駅は現在の場所へ移転したのでしょうか?
博多駅の歴史と共にその理由を紐解いていきましょう。
初代博多駅は1889年に開業しました。
開業当初の区間は博多駅〜千歳川仮駅(久留米)だけでしたが、1890年に博多駅〜赤間駅が開通し、博多駅は中間の駅になります。
その後、博多駅は発展していくのですが、すぐに駅は手狭に。
その為、駅舎の改築が行われることになりました。
2代目の駅舎は1909年に完成。
初代の駅舎が1階建だったのに対し、2代目は2階建。
更にはルネッサンス様式のレンガ造りで、美しい建物でした。
しかし、2代目の駅舎ができたとは言っても、駅の敷地自体が広がったわけではないので、増え続ける利用者にはうまく対応できない状態が続きました。
そこで出たのが博多駅移転計画。
駅の敷地を増やせないとなったら、移転するしかありません。
そう、この移転先こそが現在の博多駅がある場所なのです。
今こそ博多駅周辺は都会ですが、当時は街の外れにあり、田んぼだらけでした。
もともと田んぼだった場所なので、十分な土地を確保できることに。
そして、1963年に現在の場所に3代目博多駅が移転・開業したのです。
具体的な数字でいうと、現在のルートに変更したことで隣の吉塚駅との距離は1.8km→1.6km、同じく隣の竹下駅との距離は3.4km→2.7kmに短縮されました。
新しく開業した博多駅は4面8線と十分な広さ。
更には、これに加えて2面4線程度の土地も確保されていたのですが、このスペースは1975年に山陽新幹線が開通した際に新幹線ターミナルとして活用されるようになりました。
このように博多駅は移転したことによって、広大な敷地を確保することができ、結果的に大きく発展することができたのです。
近年の博多駅
時代の流れは早いもので、1963年に完成した博多駅も老朽化。
2006年からは九州新幹線全線開業(2011年)に合わせ、駅は大幅に増改築されることになりました。
以前、ここに建っていたステーションビルは取り壊されました。
ご覧の通り、巨大な駅ビルへと生まれ変わりました。
現在、博多駅ビルには百貨店や映画館の他、多くの飲食店などがあります。
まとめ
以上、博多駅の歴史についてでした。
重要な点をまとめると、下記の通りになります。
- 初代博多駅は1889年に現在の祇園駅周辺に開業。
- 2代目博多駅も同じ場所。しかし、敷地が狭くて移転することに。
- 1963年、現在の場所に3代目博多駅ができる。
初代〜2代目の博多駅は、博多の中心地からは外れた所にありました。
3代目は更に外れた場所。
しかし、中心地から離れた場所にターミナル駅を建てたからこそ、広範囲に渡って博多が栄えることになったのです。
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