サザエ、ワカメ、カツオ。人気漫画『サザエさん』に出てくる登場人物の名前は、どれも海に所縁があるものばかりだ。実は、この海の名が命名されたのが百道浜だったことをご存知だろうか?
Contents
長谷川町子と福岡
『サザエさん』の原作者は長谷川町子。彼女の名前を聞くと、真っ先に東京世田谷にある長谷川町子美術館を思い浮かべる人も多いだろう。
だが、長谷川町子は福岡にもかなり深く関係する人物だったのだ。佐賀で生まれた長谷川町子はその後、福岡の春吉に転居して育つ。父の死後、一旦は家族で上京するも、戦時中に疎開で再び福岡に戻ることに。その時、暮らしていたのが百道だったのだ。
そして、ももち浜を歩いていた時に”海から来た一家”である『サザエさん』を思いついたのだ。当時26歳だった長谷川町子は既にいくつかの漫画を世に発表していた。だが、この『サザエさん』の人気をきっかけに人気漫画家へと成長していったのだ。
サザエさん通り
そんな長谷川町子の功績を評して、今ではサザエさん通りなるものが作られている。場所は市営地下鉄・西新駅からシーサイドももち海浜公園入口まで全長1.6kmにも及ぶ。
その間には西南大学、修猷館高校、西新小学校などの学校の他、総合図書館や福岡市博物館など多くの公共施設が立ち並ぶ。福岡の中でも環境の良い場所だ。