福岡の学校では、体育の授業や運動会の際に「ヤー!」と掛け声を言う習慣があります。
例えば、
- 「起立!」 → 「ヤー!」
- 「座れ!」 → 「ヤー!」
- 「止まれ!」 → 「ヤー!」
みたいな感じで。
小さい頃から当たり前のように言っていたこの掛け声が、福岡だけと知った時は結構な衝撃を受けたものです。
なぜ福岡だけこの「ヤー!」と言う習慣があるのでしょうか?そして、由来は?
気になったので調べてみました。
「ヤー!」の意味とは?
「ヤー!」の掛け声の由来には諸説あるのですが、下記2点が有力な説です↓
- 山笠
- ドイツ語
全く分野が異なる説ですが、どのような意味があるのでしょうか?
「ヤー」山笠説
まずは山笠説から。
毎年7月1日〜15日に開催される博多祇園山笠には「ヤー!」という掛け声があります。
こちらが実際の映像↑
動画が始まってすぐの場面では、「3,2,1」の合図と共に皆が「ヤー!」と言って前進。
「ヤー!」と掛け声を発することで気合いが入っているのが、見ている方にも伝わって来ます。
「ヤー」ドイツ語説
山笠説と共によく聞かれるのがドイツ語説。
明治時代、日本の陸軍はドイツを手本に新しい軍隊を構成しました。
その際、ドイツ軍の掛け声である「Ja (ヤー)」を採用したことがきっかけとも言われています。
ちなみに、ドイツ語の「Ja (ヤー)」は英語で言うと「Yes」、つまり「はい」を意味します。
ニュアンス的には「起立」→「はい」、「座れ」→「はい」、「集合」→「はい」で確かに通じるものがあります。
「ヤー」は他県では言わない?
このように「ヤー!」の由来には諸説あるのですが、一つだけ明確に分かっていることがあります。
それは「ヤー」と言うのは福岡周辺だけと言うこと。
以前、東京に住んでいたことがあるのですが、本州や四国出身の友人に「ヤー!」のことを聞いたところ、皆、口を揃えて「そのような習慣はなかった」「初めて聞いた」と言うのです。
中には「ヤー!」と言う掛け声が面白かったのか、ゲラゲラ笑う人までいました。
しかし、大分や佐賀など福岡に近い一部の地区では「ヤー!」と言うことがあるそうです。
まとめ
前述の通り、「ヤー!」には大きく分けて山笠説とドイツ語説の2つがある訳ですが、個人的には山笠説が極めて有力だと思っています。
理由はドイツ語説の場合、他の地域でも「ヤー!」と言うはずだからです。
博多祇園山笠といえば、福岡の祭り。
「ヤー!」といえば、福岡周辺でしか聞かない掛け声。
そう考えた場合、必然的に山笠説の方が有力だと思われます。
あの名曲は「ヤー!」からヒントを得た?
最後にちょっとした余談。
これは個人的な説なのですが、時々、CHAGE and ASKAの代表曲である「YAH YAH YAH」はこの「ヤー」から着想を得ているのではないかと思うことがあるのです。
と言うのも、CHAGE and ASKAは二人とも福岡出身。
体育の授業などで、他の福岡県民がそうだったように「ヤー」と言っていたはず。
その掛け声が潜在意識に残っていて、作詞する時に降りて来たのではないかと思うのです。
普通に生活をしていて「ヤー!」と言ったり、思ったりすることは滅多にありません。
ちなみに、この話は誰に言っても笑われて終わるだけです。
信じるか信じないかはあなた次第です。
以上、福岡の掛け声「ヤー!」についてでした。