当サイトは一部の記事にプロモーション広告を含みます。

福岡と博多の違い|境目はどこ?|福岡なのになぜ博多駅?|境界線の地図

中洲 中洲川端商店街 福岡観光 モデル

今回のテーマは「福岡」と「博多」の違いについて。

福岡・博多と聞くと同じようなニュアンスで捉えられがちですが、昔は全くもって違う町でした。

その福岡と博多の違いについて、今回は下記の点を中心にお伝えします↓

  • 福岡と博多の歴史
  • 福岡と博多の境目はどこ?
  • 福岡なのになぜ博多駅?
  • 福岡と博多の争い

 

知らなかった方は結構驚くと思います。

福岡と博多は両者のプライドをかけて過去にはちょっとした争いもあったようです。

福岡と博多の違い・歴史

まずは歴史から。

福岡と博多では町の特徴・役割も大きく異なりました。

一言で言うと、福岡は城下町博多は商人の町でした。

福岡は関ヶ原の戦いの後、黒田長政が開いた城下町。

「福岡」という地名は江戸時代に誕生した比較的新しいものになります。

それに対し、博多は古代から港を中心に発達した町。

その昔、博多は海外使節団が訪れる港として機能し、中世以降はアジアとの貿易港として栄えました。

奈良時代には「博多大津」と呼ばれており、既に”博多”の文字がありました。

【福岡と博多の境目】境界線はどこ?

福岡は城下町博多は商人の町

このように特徴が全く異なる両者ですが、それぞれの場所は那珂川を隔ててすぐの場所にありました。

福岡と博多の違い現代の地図で福岡と博多を見ると、このような感じになります↑

ご覧のように那珂川を隔てて西側が武士の街「福岡」東側が商人の町「博多」となっていました。


こちらはグーグルストリートビューで見た福岡側の様子↑

画面左に見えるガラス張りの建物は、福岡の境界線にあるアクロス福岡


こちらは博多側の様子↑

画面左に見えるガラス張りの建物は、博多の境界線にあるAQUA HAKATA

偶然ですが、お互いの境界線にガラス張りの建物が分かりやすいように建っています。

福岡側の境界線に建つアクロス福岡

下の方をよく見ると、道沿いに石垣があります。

実は、この石垣は福岡の境目である名残

今でこそ石垣は低いですが、昔は8mほどの高さがあり、川沿いに800mほど続いていたそうです。

ちなみに、アクロス福岡が建つまでこの場所には福岡県庁がありました。

そのことから、ここが福岡にとって重要な場所であることが伺えます。

福岡なのに博多駅?

このように歴史的に見て、町の特徴が全く違う福岡と博多ですが、現代では「福岡」と「博多」が混在しています。

それを象徴するのが博多駅

博多駅といえば福岡で一番大きなターミナル駅ですが、住所は福岡県福岡市博多区博多駅中央街1−1

見事なまでに「福岡」と「博多」が混在しています。

そして、この博多駅は全国的に見ても珍しい”名前のパターン”なのです。

通常、全国各地にある大きなターミナル駅は、そこの都市名or県庁所在地名がついています。

下記はその例↓

  • 北海道 → 札幌駅
  • 宮城  → 仙台駅
  • 東京  → 東京駅
  • 愛知  → 名古屋駅
  • 大阪  → 大阪駅
  • 岡山  → 岡山駅
  • 愛媛  → 松山駅
  • 熊本  → 熊本駅

この”法則”で言うと、福岡県のターミナル駅は福岡駅になるはず。

しかし、実際は博多駅

なぜこのようなイレギュラーな現象が起こったのでしょうか?

実は、そこにはとある事情があったのです。

福岡と博多の争い

福岡と博多が大まかな地名として初めて一緒になったのは1889年4月のこと。

それは「市制及び町村制」の公布に基づき、福岡・博多エリアを「福岡市」へ市制施行したことによるものでした。

そう、これが現在に続く福岡市誕生の瞬間。

しかし、この時、思いがけない出来事が。

一部の住民から「福岡市ではなく、博多市にするべきだ」という意見が出て、大きな反対運動にまで発展したのです。

ちょうどこの時期、福岡には新たに大きなターミナル駅ができる予定でした。

なんとか穏便に事態を収拾させようとした”新生”福岡市は、反対運動を起こす住民に対し、新しい駅名を博多駅にするという案を出したのです。

そう、これが現在に至る博多駅という駅名が誕生した瞬間。

このようにして福岡は都市名とターミナル駅の名が違うのです。

しかし、話はここで終わりません。

ターミナル駅を博多駅にしたことで事態は収拾したかに思われましたが、これだけでは全ての反対意見を抑えることができませんでした。

博多派の思いは根強く、ついには1890年の市議会で「福岡市→博多市」変更への決議案まで出されたのです。

気になる投票結果ですが、賛成派・反対派は全くもっての同数でした。

最終的に議長の判断に委ねられることに。

そして、議長の出した答えは「市名を変更する必要はない」でした。

これによって決議案は否決され、福岡市という市名が今も続いています。

もし、あの時、投票結果で博多が上回っていたら、冗談抜きで今頃、市名は「博多市」になっていた可能性もあるのです。

まとめ

以上、福岡と博多の違についてでした。

今は福岡・博多と聞くと同じようなニュアンスに聞こえるかもしれませんが、このように全くもって違う町だったのです。

改めて今回の重要点をまとめると下記の通りになります↓

  • 福岡は城下町だった
  • 博多は商人の町だった
  • 福岡と博多は那珂川を隔てて分かれていた
  • 譲歩案で福岡のターミナル駅は博多駅になった
  • 福岡市は博多市になる可能性があった

 

このことを意識すると、今度、那珂川を渡る時、いつもとは少し違った気持ちになるかもしれません。

【関連記事】博多駅の歴史

博多駅現在の博多駅は実は3代目

以前、博多駅は出来町公園辺りにありました。

詳細はこちら↓

出来町公園(祇園)|昔、博多駅があった場所