皆さんはキャナルシティ博多に巨大アートがあることをご存知でしょうか?
それは180台ものブラウン管テレビから形成されるもの。
一度見たら忘れられないインパクトがあります。
この巨大アートはキャナルシティ博多開業時の1996年からずっとあるのですが、紆余曲折を経て最近”復活”しました。
今回はこのブラウン管テレビの画像、場所、そして復活までの経緯についてご紹介します。
巨大ブラウン管テレビの画像
こちらがキャナルシティ博多にあるブラウン管テレビ集団↑
テレビの数は180台。
サイズは縦が約5.4メートル、横が約10.7メートルと超巨大。
作品名は「Fuku/Luck,Fuku=Luck,Matrix」。
韓国出身の世界的なビデオアーティストであるナム・ジュン・パイク氏(1932−2006年)の作品です。
ナム・ジュン・パイク氏は香港、日本への移住(東京大学文学部美学・美術史学科を卒業)を経て、アメリカやドイツを拠点に世界で活躍していました。
テレビの映像は常に動き、その中には博多人形や世界各国のニュースなどが流れています。
かなり巨大ですね。
奥行きは2.1メートルもあります。
ブラウン管テレビがある場所
「Fuku/Luck,Fuku=Luck,Matrix」がある場所はこちら↑
総合インフォメーション近くにあり、近くにはスターバックスコーヒーなどがあります。
ブラウン管テレビ復活までの経緯
キャナルシティ博多のブラウン管テレビと聞いて「まだやってるの?」と言う人も一定数いるはず。
理由は一時期、テレビに映像が流れず真っ暗な状態が続いたからです。
その変遷は下記の通り↓
1996年
キャナルシティ博多開業と共に「Fuku/Luck,Fuku=Luck,Matrix」お披露目
↓
2000年代前半〜
一部のテレビが故障し、映らないように。
↓
2019年
故障するテレビが増え、稼働するのは全体の3分の1に。
その為、放映中止。
以後、映像が流れず真っ暗な画面の状態が続く。
↓
2021年
韓国での修理を経て、180台全てのテレビが稼働するように。
8月に再び映像が流れるようになる。
ブラウン管テレビといえば、日本では過去の遺産。
壊れたテレビを修理しようとするも、生産が終了していて対応できなかったそうです。
しかし、韓国ではブラウン管テレビの再生が可能と分かったため、復活プロジェクトが発足。
壊れたテレビを韓国へ送り、修理後、再び日本へ運んだそうです。
「Fuku/Luck,Fuku=Luck,Matrix」を作ったナム・ジュン・パイク氏は韓国出身。
何か不思議な縁を感じますね。
ブラウン管テレビの映像
映像で見た方が早いと思うので、YouTubeにアップされている作品を見ていきましょう。
こちらはほぼ稼働していなかった時の「Fuku/Luck,Fuku=Luck,Matrix」↑
ご覧の通り、3分の2は壊れて真っ暗な状態です。
こちらは復活後の「Fuku/Luck,Fuku=Luck,Matrix」↑
やはり全て稼働していると全く雰囲気が違いますね。
この作品はキャナルシティ博多の中心部にあります。
真っ暗な状態よりも色鮮やかな状態の方が気持ち的にも明るくなるもの。
そのような意味でも、復活して良かったと思います。
まとめ
以上、キャナルシティ博多にある巨大ブラウン管テレビについてでした。
行く際は前述の通り、エスカレーターを使って色んな角度から見ることをお勧めします。
最後に一点、重要事項を。
実は「Fuku/Luck,Fuku=Luck,Matrix」は常時、映像が流れているわけではありません。
現在は
- 12時〜13時
- 15時〜16時
- 18時〜19時
の3回のみ映像が流れています。
稼働時間は一日3時間だけ。
時間が限定される理由は、少しでもテレビの寿命を伸ばす為です。
壊れたら、また韓国まで運ばなければならないので大変です。
発想を変えれば、180台全てが映る今こそ見にいくべきです。
お時間のある方は、キャナルシティ博多にある巨大アートを眺めに行きましょう。
今や使われることのなくなったブラウン管テレビたちが元気に活躍しています。