井尻駅だけ高架化しない
現在、西鉄雑餉隈駅周辺では大掛かりな高架工事が行われている。
今後、雑餉隈〜下大利間の約5.2kmは高架になる予定だ。
しかし、その陰である地域だけ高架化されない。
それは西鉄井尻駅周辺だ。
西鉄天神大牟田線の路線図だけで見ると、それは不可思議なことにも思える。
その理由は下記の通り。
福岡天神→薬院→平尾→高宮→大橋→井尻→雑餉隈→春日原→白木原→下大利
今回、高架化される「雑餉隈〜下大利」とは別に、「福岡天神〜大橋」は大分前から既に高架化されている。
井尻周辺(上記の赤文字)だけが高架化されないのだ。
なぜ、このようなことが起こるのか?
そこには2つの大きな理由があった。
以下、現場の写真を使ってその理由を解説していきたい。
2つの大きな理由
井尻駅周辺だけ高架化されない理由。
それはこの周辺だけ高架化を遮るものがあるからだ。
それは新幹線と線路周辺の環境
井尻駅周辺を地図で見ると上記のようになっている。
新幹線
上記の写真は新幹線が通る高架周辺の様子。この新幹線は「博多駅〜博多南駅」を繋ぐもの。
西鉄大牟田線が通っているのは写真奥の部分。
高さ的には写真手前と変わらない。
当然のことながら、この状況で西鉄天神大牟田線を高架にすると新幹線の高架とぶつかってしまう。
よって、この周辺での高架化は物理的に不可能なのだ。
線路周辺の環境
井尻駅周辺の線路には、高架化工事に必要な用地、及び工事車両が通行可能なスペースが実に少ない。
ご覧のように線路の両脇には建物が密集している。
このような環境では、高架化工事は難しい。
その他
因みに、40年程前に井尻駅周辺では一度、高架化の話が出たようだ。しかし、その時は高架化に反対する人達がいたようで話は消えたそうだ。
補足
以前、井尻駅周辺が高架化されない理由として当サイトでは「新幹線」「都市高速」の2点を理由に挙げていました。
しかし、事情に詳しい読者の方からご指摘を受け、上記の内容に変更しました。
以前の記事を見て高架化されない要因の一つが「都市高速」と誤って認識された方、申し訳ございません。
正しくは「新幹線」「線路周辺の環境」です。
詳しい情報を教えてくださった方、ありがとうございました。