今回は大牟田ラーメンを特集します。
大牟田ラーメンは、同じ福岡でも博多ラーメンとタイプが違います。
具体的に言うと味が濃く、太麺です。
最大の特徴は、何と言ってもくさみ。
ここで言うくさみとは、もちろん良い意味です。
このことから濃い味、ガッツリ系が好きな人にとって、大牟田ラーメンはたまらないラーメンと言えるでしょう。
今回、記事を書くにあたり実際に大牟田のラーメン屋さんを20軒以上回ってきました。
当初は「大牟田ラーメン ベスト5」というタイトルで出そうとしたのですが、5軒に絞りきれなかった為、7つのラーメン屋さんを紹介します。
大牟田で美味しいラーメン屋さんを探している方は、ぜひ参考にしてください。
東洋軒
東洋軒は大牟田で一番有名なラーメン屋さん。
お店の場所はJR大牟田駅から徒歩1分と立地も良い。
元々は屋台から始まったお店で、昭和26年創業と歴史もある。
ラーメン(並)600円。 ラーメン(大)750円。 替玉150円。
味はかなりこってり。
豚骨だが、少し魚介系特有のドロドロ感もスープにある(すごくトロトロしたスープ)。
麺は中華麺。
博多ラーメンの麺と比べると、太麺なので噛み応えがある。
こってり系が好きな人にとっては、見た目でも味でも楽しめる一品。
住所:〒836-0843 福岡県大牟田市不知火町1丁目4−18
営業
月~水、金、土、祝日、祝前日: 10:00~20:00
木、日: 10:00~15:00
定休日:第1、3、5の木曜日
福龍軒
大通りから少し入った閑静な通り沿いにあるが、お客さんは多い。
私が行った日は昼過ぎで暑い日だったにも関わらず、店内は満席。外に列が並ぶほどだった。
雰囲気からして、ほとんどが常連さんに見えた。
そのことから福龍軒は、食べても飽きのこない味と言えるだろう。
店内はカウンター席の他、4人席もある。
一人でも家族でも行きやすい雰囲気のお店だ。
ラーメン(並)580円。 ラーメン(大)690円。
スープはクリーミーでコクがある。豚骨特有の臭みはそこまで感じられず、スープをたくさん飲んでも飽きがこない。
麺は博多ラーメンに比べると太め。だが、その太さがコクのあるスープと絡み合って良い。
チャーシューは小さいものの、プルプルして噛み応えがある。
余談だが、ワンタン麺を頼んでいる人が結構多かった。人気メニューなのだろうか?
福龍軒のオーナーは、先に紹介した大牟田を代表するラーメン屋東洋軒で修行を積んだらしい。
大牟田ラーメンを知りたい方にはオススメのお店だ。
因みに、福龍軒と東洋軒は直線距離で150メートル程しか離れていない。
お腹に余裕があり、一気に回りたい人にとっては大牟田ラーメンを語る上でこの2軒は黄金ルートかもしれない。
住所:〒836-0843 福岡県大牟田市不知火町1丁目6−10
営業時間:11:00~19:40(L.O.)
定休日:月曜、第2日曜、第4火曜
銀嶺
営業時間は昼と夜に分かれている(詳細は下記「営業時間」参照)。
夜をメインに営業している為だろうか、暗くなってお店に行くとビールを注文する人の姿もちらほらと見かける。
因みに、この銀嶺は最近の大牟田ラーメンを特集する雑誌などでは必ずと言って良いほど特集されている。
地元民からもかなり評価の高いラーメン屋だ。
ラーメン(並)600円。 ラーメン(大)700円。 替玉150円。
初めて銀嶺を食べた時は衝撃だった。
豚骨でありながら、あっさりとしているのだ。
それはまるで鶏がらをベースとしたラーメンのようにあっさりしていた。
それが故、スープは非常に飲みやすい。
そして、どこか高級感のある味わいだ。
以上のことから、銀嶺は非常に外国人受け(特に中国人)するラーメンだと思う。
もし、銀嶺が天神にお店を出したら、きっと多くの外国人観光客で埋まるはずだ。
住所:〒836-0046 福岡県大牟田市本町1丁目5−11
営業:12:00〜14:00 19:00〜02:30
定休日:日曜
光華園
光華園(こうかえん)は、ゆめタウン大牟田の近くにあるラーメン屋さん。
実は光華園は「便所横ラーメン」というなんとも言えないネーミングで地元民からは呼ばれているようだ(その詳細は後ほど)。
ラーメン(並)500円。 替玉150円。
ラーメンが運ばれてきて最初に感じたのは、すごくくさみがあること。
もちろん、こってり好きの人にとって「くさみ」は最上級の賞賛の言葉。
食べた感想は、とにかく迫力がある。
こってりの中に、すっぽさも存在する。
まさに舌を刺激する味。
濃い味なのに、なぜかスープがどんどん進むラーメンだ。
その理由はシンプル。
お店の横に公衆便所があるからだ。
ネーミングは人の深層心理に影響を与えるもの。
「便所横ラーメン」という名が付きながらも多くの人で賑わうということは、それだけ光華園の味に惚れ込んでいる人が多いということだろう。
住所:〒836-0806 福岡県大牟田市東新町1丁目5−10
営業:11:00~22:00
定休日:月曜
武蔵
深夜0時まで営業。
武蔵ラーメンは大牟田店の他に荒尾店もある。
今回紹介する中では唯一、熊本にも店舗があるお店。
ラーメン(並)460円。 ラーメン(大)520円。 替玉120円。
スープにはコク以外に甘さも少し感じる。
今回紹介した他の大牟田ラーメン店に比べると、そこまでくさみはない。
超こってり&くさみを求めている人にとっては少し物足りないかもしれない。しかし、その分、万人受けする味。
家族席を設けているせいか、武蔵は家族連れの人の姿を多く見かける。
ラーメン(並)460円は今回紹介した大牟田ラーメンの中では最安値。
住所:〒837-0905 福岡県大牟田市大字甘木3−3
営業:11:00〜24:00
定休日:月曜
太洋軒
店舗によって雰囲気と味が若干異なる為、今回は久福木店をピックアップ。
太洋軒久福木店の建物は、ご覧のように三角の屋根が印象的。
ラーメン(並)550円。 ラーメン(大)650円。 替玉100円。
個人的には大牟田ラーメンの中では太洋軒が一番好き。
大牟田ラーメンが好きになるきっかけとなったラーメン屋さんだ。
太洋軒に行く際は、まずはじめにスープを飲んで欲しい。
一口飲んだだけで、その濃く深い味が口の中に広がる。
本当に太洋軒のスープは印象的で、一回行っただけでも、しばらくは思い出せるくらいインパクトがある。
麺は博多ラーメンに比べると太め。
この太い麺が濃いスープと合う。
因みに、太洋軒はラーメンだけではなく、みそチャンポンも有名。
住所:〒837-0915 福岡県大牟田市大字久福木71−1
営業:11:00~20:30(L.O.)
定休日:月曜
炎龍
最寄駅は西鉄大牟田線・新栄町駅となるが、直線距離で700メートル程あるので歩くとなると少し大変。
それもそのはず、炎龍の店主は以前、太洋軒で修行を積んでいたからだ。
炎龍のスープは太洋軒独特の臭みのあるこってりスープを再現している。なんとも食欲をそそる香りだ。
麺に関しては細い。太洋軒の麺は太めなだけに、この点に関しては少し意外だった。
しかし、この細麺がもちもちしていてまた美味しい。一時期流行ったこんにゃく麺とまではいかないが、それに近いくらい弾力性のある麺だと思う。
その為か、炎龍の麺は時間が経ってもあまりふやけない印象を受けた。
こってりとしたスープともちもちした麺との絡みが絶妙な一杯。
住所:〒836-0006 福岡県大牟田市大黒町1丁目34−17
営業:11:00~22:00
定休日:木曜
まとめ
以上、大牟田ラーメン特集でした。
前述のように大牟田ラーメンは、同じ福岡県にありながら博多ラーメンとは大きく形態が違います。
それもそのはず、大牟田ラーメンのルーツは福岡と違う場所にあるのです。
以前、大牟田は炭鉱で栄えていました。その頃の大牟田は活気に満ちており、全国からたくさんの人が来ていたそうです。
そんな折、岡山から来た4人組が大牟田でラーメン屋台をはじめ大繁盛。
その後、メンバーは地元岡山へ戻ったそうですが、お店を手伝っていたある人物がその味を継承したのです。
その継承者とは東洋軒の創業者。
ここから、福岡にありながら福岡っぽくないラーメン店が大牟田にはどんどん広まっていったのです。
そのせいか、味だけではなく、その他の面でも大牟田ラーメンは博多ラーメンと違うように感じました。
例えば、替玉。
博多ラーメンは、替玉ありきです。
しかし、大牟田のラーメン屋さんでは、あまり替玉を頼む人を見かけません(メニューに替玉はあります)。
よく見ていると、最初の注文の段階で大盛りを頼んでいる人が多いようです。
その他、大牟田のラーメン屋さんで感じたことは、”ゆっくりとその時を楽しむ人”が多いように感じました。
例えば、ラーメン屋さんなのに、まずはビールと餃子を嗜むという人を結構見かけました(特に夜の銀嶺)。
大牟田のラーメン屋さんに初めて行くという方は、上記の点も意識するとより楽しめるかもしれません。
以上、大牟田ラーメンの特集でした。