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福岡と佐賀の県境が複雑な理由|筑後川が大きく関係|歴史的背景も

福岡と佐賀の県境

皆さんは福岡の県境を地図で見たことがありますか?

福岡は佐賀、大分、熊本の3県と隣接しています。

その中で一つだけ、県境が複雑な場所があります。

それは福岡と佐賀の県境

より具体的に言うと、筑後川周辺。

なぜ、筑後川周辺だけ県境が複雑になっているのでしょうか?

今回は地図を使いながら、その理由を解説していきます。

福岡と佐賀の県境

まずは福岡の県境を地図で見ましょう。

福岡と佐賀の県境
ご覧の通り、筑後川周辺の福岡と佐賀の県境は非常に複雑です。

場所によっては、筑後川を超えた部分にも福岡があります。

実は、このように県境がジグザグなのには歴史的な背景があったのです。

その昔、筑後国(現在の福岡県)肥前国(現在の佐賀県)は、筑後川周辺の国境が正確に定まっていなかったため、領土を巡って度々争っていたそうです。

いい加減、ちゃんと国境を決めようではないか。

そこで採用された方法が、まさかの神頼み。

なんと(小さい雑木)を筑後川に流し、その流路で国境を決めたのです。

筑後川といえば、流れが激しいことで有名。

とても柴がまっすぐに流れるとは思えません。

その結果、クネクネして流れた柴の流路が、筑後国と肥前国の国境、つまり、現在の福岡県と佐賀県の県境となっているのです。

筑後川を超えて福岡県の土地である部分は、昔は浅い海や干潟だったけど、今は干拓して陸地になっている部分です。

大野島と大託間島

福岡と佐賀の複雑な県境。

それを象徴する二つの島があります。

それは大野島大託間島

この二つの島を地図で見るとこうなります↓

大野島と大託間島地図を見たら分かる通り、大野島は福岡県、大託間島は佐賀県のものとなります。

なぜ一つの島なのに二県に分かれているのでしょうか?

実はこの島の周辺は昔、海でした。

そこも前述の柴の流路によって国境を決められたわけです。

その後、筑後川上流から流れてくる土砂が堆積して二つの島が一つに繋がったのです。

一つの島なのに二県に分かれる。

まさに福岡と佐賀の複雑な県境を象徴する場所と言って良いでしょう。

因みに、大野島と大託間島の間には昔は水路があり、その間は船舶の通路として利用されていたそうです。

追記
実際に大野島と大託間島に行ってきました。

詳細は下記記事をご覧ください↓

福岡と佐賀が共存する島|不思議な県境|大野島と大託間島

 

 

福岡と佐賀を結ぶ橋

筑後川昇開橋
昔は争っていた筑後国と肥前国ですが、福岡県、佐賀県となった今は非常に良好な関係です。

筑後川には福岡と佐賀を結ぶ橋がたくさん架けられています。

その中でも一番有名なのが、赤い橋で有名な筑後川昇開橋

筑後川昇開橋を使えば、福岡から佐賀へ歩いて行けます。

筑後川昇開橋に興味のある方は、こちらの記事もご覧ください↓

筑後川昇開橋(大川)福岡と佐賀を結ぶ橋【国指定重要文化財】

筑後川昇開橋の基本情報がわかります。

 

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福岡と熊本の県境の様子|かつて関所があった場所も紹介

 

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